完全バリアフリー工房を作ることを目標にしている私千妣絽です。

2025年9月に簡易的に工房を広い事務所へ移し、現在3名の生徒が通っています。
ひとりは私のアシスタントもしてくれている50代女性、あとの2人は70代前後の女性です。それに加えて、50代の女性のお嬢さん2人が時々器を作りに来ます。
先日は飛び入りで向かいの習い事に通う6歳の少年がお母さんと体験をしました。
70代の女性と6歳の少年、2人並んで「上手だね」「難しいね」と会話を楽しみ、褒め称え合いながらの作陶。やりたいことにちょっと近づいている気がしています。

さて、ついに私、成人した発達障がいを持つ若者たちの陶芸教室第一回を終えました。
施設代表の方が同行してくださっての「成形」と「施釉」の2回を1セットとしての開催となりましたが、みなさん本当に熱心に楽しげに参加してくださって、施設代表曰く
「こんなに笑う子じゃない」「こんなに喋る子じゃない」「こんな集中しない」日頃の様子さそんな方々だそうですが、目の前にいる彼ら彼女らはキラキラしているし、ずっとお喋りしているし、ずっと楽しそうに笑っています。
土の力を実感しました。
目指すのは、
①いつも何度も同じものを作れる力
②自由な発想で大胆な壮大な作品を作る創造力
このふたつです。相反する2つの力ですけども、これらが備われば、彼ら彼女らは確実に最低賃金以上を手にすることができる可能性があるから。
今はまだ20代で、ご両親も健在ですが、いつか1人になった時、自分の力で希望を持って生きてほしいと言う私の勝手なお節介なんですね。

ちょうど1年前、高齢者のための出張陶芸教室を開いた日、発達障がいをもつ青年が知人に連れられてお手伝いにやってきました。
出会ったその日、彼は「今日食べるご飯がない」と。お母様が他界してお父様が入院して、障がい者手帳を持たず行政の支援を受けていない文字の読めない無職の彼は、土を練りながらそう言って笑っていました。土を練っていると心が穏やかになると。
その日の出会いがなかったら、私は高齢者陶芸だけに焦点を当てて、そこだけを進めいたと思います。実際、その頃には地域の認知症高齢者施設を回り、出張陶芸教室をしていましたから。
さて、お話は元に戻ります。
千妣絽の工房では、行政協力のもと公共の施設をお借りして、継続的に発達障がいをもつ成人の方5名の陶芸教室が決まりました。2026年はもっと回数が増えていく予定です。
工房も、現在内装工事を依頼して年明けくらいにはもっとスムーズな動線が作られる予定となっており、そうなれば出張せずとも我が工房でもっとじっくりと陶芸を楽しんでもらえそうです。

2025年を振り返りつつ、近況の報告でした。ご清聴ありがとうございます。