私の見ている世界

愛犬のいる暮らし、メダカのいる暮らし、時々私の心の声を漏らす場所。

愛犬とストレス

2023年4月末、シェリーちゃんが大変な事態に見舞われてしまいました。

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週半ば、シェリーちゃんとももちゃんはいつものサロンでトリミング。いつもより80分も早く終わり「いい子でしたよー」とトリマーさんから褒められました。
ところが、シェリーちゃんはいつもと同じようにお腹を下しています。ももちゃんは大丈夫なんですが、シェリーちゃんはトリミング後に決まって下痢になります。ストレスなんだろうなあ…。まあ、翌日には調子が戻るので。
けど、今回は翌日が6種混合ワクチン。注射は全く嫌がらないのだけど、入院&手術経験のあるシェリーちゃんにとって病院そのものが緊張なんでしょう。それも想定内。
酷くはなっていないものの、緩めのうんちが続きました。
みんなで交代しながら、注射頑張ったシェリーちゃんとももちゃんを順番に膝の上にのせて静かな夜を過ごしているところに事件は起きました。

滅多に家で食事をしない夫が、この日に限ってスーパーで野菜サラダとぼんじりとももの焼き鳥(塩味)を片手に早々と帰宅。すでにアルコールの臭いがしている夫。みんなで寛ぐリビングテーブルにおみせを広げて、焼酎のお湯割りを作っています。
ダイニングチェアに腰かけている私の膝でももちゃんが、リビングソファーに転がっている長女の上でシェリーちゃんが、それぞれ居眠りをしていて、お風呂上がりの次男が自分の部屋へ行き、次女はお風呂へ向かいました。なんでもないいつもの日常。が一変したのはこの後です。
長女のお腹の上にゴロッとしていたシェリーちゃんが何かに反応して俊敏にソファーから降りました。「え?なに?」私と長女がシェリーちゃんに目を向けると、夫の足元でモグモグしているシェリーちゃん。
少し怒り気味の長女「は?何食べさせた?」
夫「食べさせたんじゃないよ、勝手に食べてるんだ」
声色が変わった長女「勝手に食べるわけないじゃん、届かないんだから」
夫「それが届くんだよ、落としたんだから」
長女は急いでシェリーちゃんを抱き上げましたが、シェリーちゃん完食。
声を荒らげる長女「何食べさせた?」
夫「やきとり…食わせてないよ、落ちたの勝手に食ったんだ」
ここのスーパーの焼き鳥は塩が強くて、私たちでさえしょっぱいと思う程。お酒のあてにちょうど良い塩加減。長女はシェリーちゃんとももちゃんを抱っこして「今本気で蹴飛ばしたいと思ってるほど怒りがこみあげてる」そんな風に呟きながら自分の部屋へと立ち去りました。それを見てヘラヘラと笑っている夫に私は一言。
「こんなに小さい身体にそんなにお塩与えたら死んじゃうから。もう老犬なんだから」
夫は一度も目を合わすこともなく「うまいもん食わせて何が悪い」と小声でつぶやく。

その夜、日付の変わるころのこと。長女がシェリーちゃんの異変に気付きました。
「下痢の症状が増してる気がする」
普段は長女の部屋で眠るシェリーちゃんを私が預かり、いつも私と眠るももちゃんを次女へ預けました。

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時に30分、時に1時間おきくらいにトイレに行くシェリーちゃん。ほぼ水のような粘液のようなものが少し出るだけで、お尻を拭うと漏れているようにも思えました。トイレ後にお尻を拭って少しだけ眠るシェリーちゃん、トイレシートを取り換えて私はシェリーちゃんの横で寝転がります。シェリーちゃんの寝息が聞こえて「大丈夫かな」と思うとまた起き上がりトイレに向かう、私はお尻を拭い、トイレシートを取り換える。
これを6回ほど繰り返した午前5時、2センチほど流れ出たシェリーちゃんのうんちは赤褐色の粘液のようなもの。
「これはヤバいかも」大きな独り言をつぶやいた私。次のうんちを観察してから病院に電話をしよう。念のため、5時のうんちはトイレシートを取り換える前にうんちの一角を切り取って保管。6時のうんちはいつもの下痢のゆるゆるうんちが少しだけど、一応シートを切り取って保管。7時のうんちは6時のうんちみたいだけどマーブル模様のような血液が絡まり、もちろん保管。保管の袋には日付と時間をそれぞれ書き込みました。トリミングの日から昨晩の焼き鳥までの経緯と、朝までのシェリーちゃんの様子もメモして。
長女を起こし、身支度をして保管うんちを手提げに入れて、運転を長女に任せ私はシェリーちゃんを抱っこ。かかりつけの動物病院に向かう車中で電話を掛けました。

8時受付で3つのうんちとメモを渡し、「万一感染症だったら他のワンちゃんに移してしまう」と診察時間まで車で待機することにしました。
8時45分、診察。
「3つのうんちを検査しましたけど、細菌性やウィルス性のものではないですね。よかったです。トリミングとか予防接種のストレスによる下痢、胃腸が弱ってるところに味の濃い焼き鳥食べちゃったからでしょう。一週間分の整腸剤出しておきますからもしもすぐに症状が改善されても5日間は必ず飲ませてください。食欲がないなら好きなもの食べさせてあげて」
とりあえず安堵。帰宅してすぐにももちゃんと一緒に朝ご飯。ところが、いつも食欲旺盛なシェリーちゃんが全く食べない。大好物のサツマイモを潰して作ったサツマイモ団子に薬を混ぜて、ひとつずつ手から与えました。あとは様子を見るしかない。小一時間ほどでシェリーちゃん熟睡。
私は家で熟成途中のサツマイモを温めたオーブンに入れて、自家製焼き芋を3つ拵えました。そこへ起きてきた夫。
「食える?お犬様のか?」
お犬様というフレーズがこんなに気に障ったのは初めてでした。その瞬間、ぷつっと何かが切れたように私の暴言が夫を襲いました。
私「体調が悪いシェリーちゃんにあんたがあんなに濃い味の焼き鳥なんか食べさせたからでしょ!すごく痛くて苦しい思いをしてるのにお犬様とか言わないでよ!」
夫「俺が食わせたんじゃない、重力が勝手に食わせたんだよ、落ちたんだから」
私「全然笑えない」
夫「ユーモアがわかんねえんだな」
私「あんたが今食べてるそのトーストに毒塗られたらどうよ、そういうことやったんだよ!ふざけてないで反省しなよ」
夫「人間と犬は違う、俺に毒食わせたらお前は犯罪者だ、けど犬に焼き鳥食わせてもお背は犯罪者じゃない」
私「可哀相な人ね、嫌われる天才」
私の皮肉に勝ち誇った顔で笑う夫。世の中はGW真っ只中、なのに我が家の夫が家族と過ごすことも、家で食事をすることもありません。そして、すっかり元気になったシェリーちゃん、ももちゃんと私と子供たちは楽しくGWを過ごしています。