私の見ている世界

愛犬のいる暮らし、メダカのいる暮らし、時々私の心の声を漏らす場所。

愛犬と病気と声

先月咳こみが酷くて、現在通院生活のももちゃん。

今日はシェリーちゃんお留守番で、私とももちゃんだけの通院です。小心者のももちゃん、病院へ入るなりブルブルと震えっぱなし。

私の膝の上で置物のように動かず、静かに呼ばれるのを待ちます。

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待合室で他のワンコが吠えても、ビクリともせず、お隣に座ったワンコがクンクンと近付いても気にも止めず、看護士さんが近付いてきても見えないフリ。

 

そんなももちゃん、ももちゃんの主治医さんが他の子を呼ぶ声を聞いた途端、私の肩を駆け上がり、カーテンと私の隙間に顔をうずめて隠れています。

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お尻、丸見えなんだけどなぁ…。それはそれで愛おしい。

その瞬間を見逃さなかった看護士さんが、クスッと笑って「先生知ったらショックでしょうね」と。

 

診察の時、熱を測り、口腔内や手足、関節を触診して、心音を聞いていても、ももちゃんの顔は私の胸にピッタリとくっついています。

先生、「だいぶ僕嫌われてますね、シャツだなぁ」と苦笑いを浮かべています。

以前もブログで記しましたが、獣医師さんはきっと動物が大好きで、動物たちのために計り知れないほど果てしない努力を重ねてきているでしょうが、こんなふうに嫌われてしまうのは本当に切ない。

一週間後、ももちゃんはまた通院と検査です。

主治医の先生のおかげで、シェリーちゃんとももちゃん元気に暮らせるんだけどなぁ…。と教えてあげたいですね。

 

 

 

愛犬と余命と送り盆

2023年8月末、埼玉県川口市にある開業10周年のギャラリー喫茶一隅さんへ行ってきました。

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ここは、少し前まで看板犬のチャコちゃんがいたお店です。

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私が3ヶ月ほど前、チャコちゃんに出会ったとき、すでにチャコちゃんは医師から「余命1ヶ月」と言われてから半年が過ぎていました。ただ、自分の足で立ち上がることができずに、床ずれができてしまうくらい寝たきりの状態で看板犬を務めていたチャコちゃん。店主やお客さんの「チャコちゃん」と呼ぶ声に尻尾を振ってくれる、多くの人に愛されたワンコでした。

 

チャコちゃんがお空へ旅立ったと聞いたのが、一週間ほど前のこと。

2023年8月16日、ちょうど送り盆の日に逝ったそうです。2年前に亡くなられた店主高塩さんのご主人。きっとお盆で帰って来たご主人が戻ってゆく送り盆の夜、ご主人について行ったんでしょうか。余命1ヶ月と言われてから、9ヶ月もの間、生きることを頑張ったんですね。

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チャコちゃんが横になってお客様をお迎えしていた場所には、優しいお客様方からのお花が飾られています。私もお線香を2箱置かせていただきました。

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保護犬から、優しい高塩さんご夫妻に引き取られ、最期まで多くの方に愛された

チャコちゃん。幸せな生涯だったと思いたいです。

チャコちゃんがどんな事情でご犬となったのかは知らないですが、世の中から、生体販売という商売が無くなり、安易に生き物を買ったり、飼ったり、手放したり、捨てたりする行為が無くなればいいと思います。

人にも、地球にも、生き物にも優しい世界いなるといい。

 

愛犬と検診と中性脂肪

シェリーちゃんとももちゃんの病院に行ってきました。

この日は、シェリーちゃん気管支と肝臓のお薬をもらうついでに、定期的にお願いしている血液検査の日。

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3日ほど前から、朝になるとももちゃんが咳き込みまして、食欲も落ちて、吠えなくなっていました。ももちゃんは、家族が出かける気配を感じると門の見える窓際で「いってらっしゃい」と言いたいかのように「ワンワン」と吠え、帰宅すると玄関まで走ってきて「おかえり」と言わんばかりに「ワンワン」と吠えます。

そんなももちゃんが吠えない、事件です。ということで、ももちゃんも便乗。

先生にももちゃんの様子を伝えると、血液検査のほかにレントゲンもということになり、少し時間がかかりました。

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結果は、ももちゃん喉に炎症があるようです。シェリーちゃんの気管支の薬と同じものと抗生物質が出ました。2週間…。さて、どうやって飲ませましょうか。

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実はシェリーちゃん、お薬を嫌がらないので、ご飯の上に乗せて与えています。これ、病院の先生もびっくりなんだそうです。ももちゃんはお薬に拒絶反応を示すので、フィラリアの予防薬などは焼き芋に包んで食べさせています。

ということで、先生に焼き芋包みがOKか相談したところ、焼き芋の量さえ注意すれば成分的に問題ないとのことです。よかった。焼き芋NGだともう絶望的なもので…。

 

そんなわけで、毎度焼き芋で与えています。今のところ迷わず食べてくれていますから順調。ただ、先生からの忠告として「ももちゃん中性脂肪ちょっと多すぎですね、お芋の分だけごはん減らしてくださいね」と。

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なるほど。一見、シェリーちゃんの方が大きく見えるのですが、シェリーちゃんの中性脂肪は平均値のど真ん中。ももちゃんは最大基準値の3倍でした。これは深刻です。ももちゃんのご飯は大幅に減らすことにしました。

薬を投与し始めて、一週間。ももちゃん元気に吠えています。最初のころこそしゃがれた声を出していましたが、今ではうるさい(笑)ほど。そして、身体もほっそりしてきました。

 

先日、娘と一緒に埼玉県川越市に行ってきまして。川越と言えばお芋。川越のお芋って有名です。そんなわけで、お薬を頑張って食べてくれるシェリーちゃんとももちゃんには特別に芋川のお芋を買ってきました。

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ところで、愛犬のお薬、どうやって管理していますか?超小型犬と言われるチワワは、お薬がとても小さいです。その小さな数種類のお薬種類ごとに分かれていますが…。

病院でもらったままだと、毎回一種類ずつ袋を開けて1個取り出すという作業になり、割と負担です。なので、我が家は、与える薬を一回ずつに分けて管理しています。

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愛犬が1日でも長く生きるために私たちにできることの一つとして、薬を確実に与えるという作業。この先ずっと続いてくれたら、それだけシェリーちゃんとももちゃんが生きていると言ことです。ありがたい。

 

 

 

 

愛犬と去勢とケンカ

自分の中で何が正しい選択かわからないまま、シェリーちゃんとももちゃんと暮らしています。

この子たちが去勢手術をしたのは少し前のこと

シェリーちゃん12歳、ももちゃん7歳の時です。自然体のまま生きてほしいと思っていた私は、ずっと「去勢をしない」それが正解だと思ってきました。

2年前シェリーちゃんのお腹にできた1センチ程度だった腫瘍が、ほんの3ヶ月でテニスボールほどに大きくなり、それと並行して卵巣に水が溜まり肥大しました。

こうなると放置はできないとのことで、腫瘍と一緒に卵巣と子宮を切除をすることに。

獣医師曰く、子供を産まないのであれば、切除してあげた方がこのような事態にはならないと。できればももちゃんもとのことでした。

翌年、今度はももちゃんの鼠径ヘルニアに大きな膿疱ができてしまい、こちらも切除手術が必要。医師とも家族とも何度も相談して、膿疱切除と同時に子宮と卵巣を取りました。

 

私は生体販売反対思考です。だから、販売目的でこの子たちに出産させたいというわけではありません。ずっと去勢をしなかったのは、自然体のまま生きさせたいと考えたから。もちろん、妊娠したらそれはそれでと思っていました。けれど、シェリーちゃんは先住猫に育てられたため犬を好きにならず。ももちゃんはとても臆病で、シェリーちゃん以外のワンコに怯えます。

そんなわけで、この子たちが妊娠をすることも、それにトライしようという気持ちもありませんでした。

 

さて、この子たちが去勢をして一年以上が経過した今、本当に今更ですがこの選択は正しかったのかとここらがざわつきます。シェリーちゃんの場合、水が溜まり辛かったでしょうから正解だったと胸を張っても良いのかもしれませんが。

しかし、ももちゃんに関しては今でも少し後悔があります。我が娘に置き換えて考えてみたとき。「子供を産む気がないのなら卵巣や子宮の病気にならないように先に取っちゃおう」などとは言えません。人と犬は違うけれど、身体のバランスがきっと崩れてしまうのは同じではないか。

距離を取りながらもももちゃんを気にするシェリーちゃん


ももちゃんは、数ヶ月前から時々シェリーちゃんへの当たりが強い時があります。本気ではないでしょうが、甘噛みよりちょっと強めの噛みやどつき。シェリーちゃんは怒りながらも、決してももちゃんに仕返しも噛み付くこともありません。自分より小さい子だとわかっているからでしょうか。くっついて寝ていた2頭が、距離をとっているこの頃が切ない。

去勢前はいつもくっついていたはずが

 

シェリーちゃんも、ももちゃんも、きっと人と同じようにホルモンバランスが乱れているのかなと。女の子同士だし、生理がいつも同じタイミングだったし。

産む産まないではなくて、自然のままにしておけばよかったかもと、少し心が苦しくなる時があったりします。正解は分かりませんが。

娘と愛犬とかき氷

連日35度を超える暑さ。これでも関東地方はまだ梅雨明けしておりません。

夏と言えばかき氷。

シェリーちゃんとももちゃんを連れ、夕暮れドライブでかき氷専門店へ立ち寄りました。テラスがあるので、シェリーちゃんとももちゃんOKのお店です。

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この日注文したのは、娘が「抹茶」で私は「ずんだ」

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季節限定に惹かれつつも、ここはやっぱり地元の産物「ずんだ」をチョイスしました。

「ずんだ」というのは、枝豆です。この地域で採れた枝豆は良質と言われ、私の嫁いだ30数年前には浅草あたりの下町では3房で6000円などと言われる時代もあったとか…。

ずんだ氷は、甘さ控えめな練乳がかかった氷の山頂にずんだ餡と白玉。抹茶の方は、氷全体が抹茶です。どちらも中に水ようかんが隠れていました。完全和テイストですね。

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シロップが何もかかっていないところをシェリーちゃんとももちゃんにも食べさせて、みんなで清涼感を味わっています。ロングコートチワワは暑さがあまり得意ではないようで、シェリーちゃん、ももちゃんは氷大好きで、削った氷ならバフバフ食べます。多分、舐めるしかない固形より好きだと、私は勝手に思っています。

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梅雨明け間近、この夏は何回ここを訪れるでしょうか?実際、効果があるかは別として、私の夏はかき氷で暑さ対策をしています。熱中症対策?に皆さんもぜひかき氷を。

 

愛犬と家族とお店

知人の薦めで、埼玉県川口市安行出羽にある一隅(いちぐう)というカフェに行ってきた。

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この店にいる看板犬のチャコちゃんは、自分で動くことができない。それでも、毎日店主の高塩さんと一緒にお客様をお迎えしている。

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すやすやと眠っているかと思えば、時折目覚めて「あーんあーん」と甘えた声で高塩さんを呼ぶ。お客様の途切れないランチタイム、高塩さんは厨房で忙しく動き回る。なかなか出てこない愛する高塩さんに、今度は少し大きな声で「ウォーン」と。

常連風の男性が、「そうか、そうか」と近付き身体をさすると、ホッとしたように鳴き止み、静かに目を閉じる。

周囲のお客様の会話に、ピンと聞き耳を立てながらまた寝入る。

しばらくするとまた「あーんあーん」と鳴き、今度は別の常連客が近付き、そっと頭を撫で、目を閉じる。

でまた、「あーんあーん」と。お客さんのひとりが、「オーナーさん、そろそろちょっと可哀そうよ、お料理あとでいいから」と、厨房に向かって話しかけたころには、店内のすべてのテーブルに料理が行き渡った。

「すみませんね」と言いながら、チャコちゃんに近付く高塩さん。横たわる大きな身体を起こし左手で抱え、右手で水の入った容器をチャコちゃんの口元へ差し出すと、チャコちゃんはがぶがぶと水を飲んだ。「喉乾いてたのね」お客さんのどなたかがそう言った。

水を飲み、少しのおやつをもらったチャコちゃんは、満足げにまた居眠りをする。

食事を済ませておしゃべりを楽しむと、ひと組、ふた組と帰っていく。帰りがけ、どのお客もみんなチャコちゃんに話しかけ、身体に触れてから店を出る。そのたびにチャコちゃんは気持ちよさ気に目を細めていた。「いい子ね」「頑張るね」「また来るね」といったひとり一人の優しい言葉に、チャコちゃんは耳をまっすぐ立てる。

寝たきりで左半身に多きな床ずれができているチャコちゃんは、微塵もその体を動かすことはできないが、来店するお客さんの一言一言に耳を傾けて聞き入っている。その姿は確かに看板犬だ。

 

高塩さん曰く、保護犬のチャコちゃんは現在15歳。半年前から寝たきりになってしまったそうだ。玄関先で看板犬としてお客さんを出迎えていたが、寝たきりになった半年前に常連客の了解を得て、店内に寝床を拵えたという。

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チャコちゃんの指定席は、店入り口の左手にある。その後ろには、二年前に亡くなった高塩さんのご主人が作った陶芸品の数々を並べた棚。

もともと保護犬だったチャコちゃんの食欲は、元気だったころからほとんど変わらないという。お医者さんには「食べられなくなったらいよいよです」と言われているそう。

高塩さんは、チャコちゃんの最期の時をここで一緒に迎える覚悟をしたと言っていた。

 

一隅(いちぐう)は、水曜、木曜、金曜の三日間11時半から16時半しか営業しない。そして毎週土曜の11時から13時は地域の子供たちのために子ども食堂を開いている。ホールを手伝う私の知人が無償ボランティアで店を手伝っていることを高塩さんからこの日初めて聞き知った。

心優しい店主とそれを手伝う心優しいスタッフ。自宅を改装した住宅街の一角にあるこの店には優しいい人が集まってくる。

 

この先、我が家のシェリーちゃん、ももちゃんに最期の時が訪れようというとき、私たち家族はどうするのか。以前子供たちとそんな話をした時、「家族全員でこの家で」という意見と、「一縷の望みをかけて病院へ」という意見に分かれた。

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チャコちゃんと高塩さんを見ていたら、「大好きな家族のもとで」が正解のように思えてならないが。

 

愛犬は、私たちヒトよりもはるかに寿命が短い。私たち家族は、何度も話し合い「最後の最期まで」という覚悟をもって家に迎え入れたはず。今度は娘を連れてチャコちゃんに会いに行こうと思う。

愛犬とストレス

2023年4月末、シェリーちゃんが大変な事態に見舞われてしまいました。

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週半ば、シェリーちゃんとももちゃんはいつものサロンでトリミング。いつもより80分も早く終わり「いい子でしたよー」とトリマーさんから褒められました。
ところが、シェリーちゃんはいつもと同じようにお腹を下しています。ももちゃんは大丈夫なんですが、シェリーちゃんはトリミング後に決まって下痢になります。ストレスなんだろうなあ…。まあ、翌日には調子が戻るので。
けど、今回は翌日が6種混合ワクチン。注射は全く嫌がらないのだけど、入院&手術経験のあるシェリーちゃんにとって病院そのものが緊張なんでしょう。それも想定内。
酷くはなっていないものの、緩めのうんちが続きました。
みんなで交代しながら、注射頑張ったシェリーちゃんとももちゃんを順番に膝の上にのせて静かな夜を過ごしているところに事件は起きました。

滅多に家で食事をしない夫が、この日に限ってスーパーで野菜サラダとぼんじりとももの焼き鳥(塩味)を片手に早々と帰宅。すでにアルコールの臭いがしている夫。みんなで寛ぐリビングテーブルにおみせを広げて、焼酎のお湯割りを作っています。
ダイニングチェアに腰かけている私の膝でももちゃんが、リビングソファーに転がっている長女の上でシェリーちゃんが、それぞれ居眠りをしていて、お風呂上がりの次男が自分の部屋へ行き、次女はお風呂へ向かいました。なんでもないいつもの日常。が一変したのはこの後です。
長女のお腹の上にゴロッとしていたシェリーちゃんが何かに反応して俊敏にソファーから降りました。「え?なに?」私と長女がシェリーちゃんに目を向けると、夫の足元でモグモグしているシェリーちゃん。
少し怒り気味の長女「は?何食べさせた?」
夫「食べさせたんじゃないよ、勝手に食べてるんだ」
声色が変わった長女「勝手に食べるわけないじゃん、届かないんだから」
夫「それが届くんだよ、落としたんだから」
長女は急いでシェリーちゃんを抱き上げましたが、シェリーちゃん完食。
声を荒らげる長女「何食べさせた?」
夫「やきとり…食わせてないよ、落ちたの勝手に食ったんだ」
ここのスーパーの焼き鳥は塩が強くて、私たちでさえしょっぱいと思う程。お酒のあてにちょうど良い塩加減。長女はシェリーちゃんとももちゃんを抱っこして「今本気で蹴飛ばしたいと思ってるほど怒りがこみあげてる」そんな風に呟きながら自分の部屋へと立ち去りました。それを見てヘラヘラと笑っている夫に私は一言。
「こんなに小さい身体にそんなにお塩与えたら死んじゃうから。もう老犬なんだから」
夫は一度も目を合わすこともなく「うまいもん食わせて何が悪い」と小声でつぶやく。

その夜、日付の変わるころのこと。長女がシェリーちゃんの異変に気付きました。
「下痢の症状が増してる気がする」
普段は長女の部屋で眠るシェリーちゃんを私が預かり、いつも私と眠るももちゃんを次女へ預けました。

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時に30分、時に1時間おきくらいにトイレに行くシェリーちゃん。ほぼ水のような粘液のようなものが少し出るだけで、お尻を拭うと漏れているようにも思えました。トイレ後にお尻を拭って少しだけ眠るシェリーちゃん、トイレシートを取り換えて私はシェリーちゃんの横で寝転がります。シェリーちゃんの寝息が聞こえて「大丈夫かな」と思うとまた起き上がりトイレに向かう、私はお尻を拭い、トイレシートを取り換える。
これを6回ほど繰り返した午前5時、2センチほど流れ出たシェリーちゃんのうんちは赤褐色の粘液のようなもの。
「これはヤバいかも」大きな独り言をつぶやいた私。次のうんちを観察してから病院に電話をしよう。念のため、5時のうんちはトイレシートを取り換える前にうんちの一角を切り取って保管。6時のうんちはいつもの下痢のゆるゆるうんちが少しだけど、一応シートを切り取って保管。7時のうんちは6時のうんちみたいだけどマーブル模様のような血液が絡まり、もちろん保管。保管の袋には日付と時間をそれぞれ書き込みました。トリミングの日から昨晩の焼き鳥までの経緯と、朝までのシェリーちゃんの様子もメモして。
長女を起こし、身支度をして保管うんちを手提げに入れて、運転を長女に任せ私はシェリーちゃんを抱っこ。かかりつけの動物病院に向かう車中で電話を掛けました。

8時受付で3つのうんちとメモを渡し、「万一感染症だったら他のワンちゃんに移してしまう」と診察時間まで車で待機することにしました。
8時45分、診察。
「3つのうんちを検査しましたけど、細菌性やウィルス性のものではないですね。よかったです。トリミングとか予防接種のストレスによる下痢、胃腸が弱ってるところに味の濃い焼き鳥食べちゃったからでしょう。一週間分の整腸剤出しておきますからもしもすぐに症状が改善されても5日間は必ず飲ませてください。食欲がないなら好きなもの食べさせてあげて」
とりあえず安堵。帰宅してすぐにももちゃんと一緒に朝ご飯。ところが、いつも食欲旺盛なシェリーちゃんが全く食べない。大好物のサツマイモを潰して作ったサツマイモ団子に薬を混ぜて、ひとつずつ手から与えました。あとは様子を見るしかない。小一時間ほどでシェリーちゃん熟睡。
私は家で熟成途中のサツマイモを温めたオーブンに入れて、自家製焼き芋を3つ拵えました。そこへ起きてきた夫。
「食える?お犬様のか?」
お犬様というフレーズがこんなに気に障ったのは初めてでした。その瞬間、ぷつっと何かが切れたように私の暴言が夫を襲いました。
私「体調が悪いシェリーちゃんにあんたがあんなに濃い味の焼き鳥なんか食べさせたからでしょ!すごく痛くて苦しい思いをしてるのにお犬様とか言わないでよ!」
夫「俺が食わせたんじゃない、重力が勝手に食わせたんだよ、落ちたんだから」
私「全然笑えない」
夫「ユーモアがわかんねえんだな」
私「あんたが今食べてるそのトーストに毒塗られたらどうよ、そういうことやったんだよ!ふざけてないで反省しなよ」
夫「人間と犬は違う、俺に毒食わせたらお前は犯罪者だ、けど犬に焼き鳥食わせてもお背は犯罪者じゃない」
私「可哀相な人ね、嫌われる天才」
私の皮肉に勝ち誇った顔で笑う夫。世の中はGW真っ只中、なのに我が家の夫が家族と過ごすことも、家で食事をすることもありません。そして、すっかり元気になったシェリーちゃん、ももちゃんと私と子供たちは楽しくGWを過ごしています。